心のケアとは

心のケアとは

何かを見てうれしいと思う心、悲しいと思う心、ときめき・わくわく、たくさんの気持ち(心の中)を私たちは感じています。そしてその気持ち(心の中)は、障がいを持つ方も全く同じです。

でも時として、ハンディを持つ方は外から見ると気持ちを読み取れない行動をとったり、気持ちと全く違う行動をとってしまうことがあるため、見かけではわかりにくいことがあります。

例えば、学校で大好きな先生がいないために暴れてしまう子、心の中ではさみしさや悲しみでいっぱいなのに、まるで怒っているようにふるまってしまいます。また、いつまでも同じ言葉ばかりを繰り返したり、同じ行動ばかりしてしまう人。彼の心の中では、本当はみんなと同じく、状況に応じたかっこいい行動をしたいと望んでいるにもかかわらず、まるでみんなと一緒に行動を起こすのが嫌なようにふるまってしまいます。

でも、障がいを持つ人の心はもっとたくさんのことを感じ、考え、実行したいと望んでいるんですよ。

心のケアとは、ハンディを持つ方とのコミュニケーションをとる中で,心を理解し支えることで、本来持っているその方の力を発揮できるようにするための対人援助技術技法の一つです。

心のケアの具体的な方法とは

心のケアでは、ハンディを持つ方に『触れる』を大切にしています。
一言で「触れる」といっても、そっと触れる、肩を支える、握手をする、手を持つ、抱きしめるなど、たくさんの方法があります。
心のケアでは、その時のその方の状態や状況によって、触れ方は変わります。

もう一つ我々が大切にしているのは、『ハンディを持つ方はたくさんのことを理解し、その方の年齢に応じた大人らしい振る舞いをしたいと望んでいる』と、理解しながら支援していることです。
たとえば障害者施設に通所しているkさんは、毎年運動会前になったら暴れたり、物を壊したりしてしまします。その行動からは、kさんは運動会が嫌いで、出たくないのだろうと感じます。そのため、セッションを行い彼女の心を聞いてみると、実は運動会前になると、「運動会にたくさんの前で失敗したり暴れてしまったらどうしよう、また、そんなことになったらお母さんに迷惑かけてしまう」という不安が強く出てくることがわかりました。そこで援助者は、運動会当日は職員が一人kさんに付き添い、失敗しそうになったり暴れそうになったときは支えるからという旨を約束しました。その後kさんは、落ち着いて運動会の練習に参加できるようになりました。
このように、まるでやりたくないかのような行動をとる心の中には、頑張りたい気持ちが必ずあると我々は信じ・確信しています。そしてその行動を支えています。

当法人は、この心のケアと用いた対人援助技術で、ハンディを持つ方の毎日を支えていきます。

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